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2023.05.09

捨てられる日本

読書の部屋

 ジムロジャースの本であるが、毎度同じ主張をわかりやすく書いている。彼の主張は一貫している。それは、お金を刷り続けて、景気を刺激したところで経済は良くならない。新しい付加価値の高い競争力のあるビジネスを興せるかどうかが問題なのだ。日本は仕事をする人にとって仕事がしやすい国ではない。新しいビジネスを始めようとしても、税金や家賃は高く、エンジェル投資家はいない、英語も通用しない。
 アベノミクスによって円安を招いても、世界に向かって輸出できる企業がいなくてはその円安を活かすことはできない。かつて綺羅星のように存在した日本の名だたる企業は、みな没落・衰退した。唯一残っている自動車産業もEVの時代に、心もとない。日本の企業は役人の指示に従って「人が運転する安全技術」や「一台1億円もする水素エンジンバス」など、とても世界に輸出できるような製品ではない。このことはかつてのテレビや携帯電話で経験していることである。
 あーぁ、またジム・ロジャースの本を読んでしまった。

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