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〜 オフィスレター 〜

2019.04.01

戦後初めて総世帯数が減少する時代が到来した

 日本の人口は、2008年をピークに毎年10万人以上減少していますが、2019年はいよいよ総世帯数も減少すると予測されています。人口が減少しても、世帯数が増加し続けている限り、賃貸住宅の空室問題にとってそれほど大きな影響はありませんでしたが、総世帯数の減少は賃貸住宅の経営を直撃します。
 総務省「住宅・土地統計調査」によれば、2013年時点で全国の空き家率は13.5%となっています。野村総研の推計によれば、2033年にはこの比率が30.4%に上昇すると予測されています。現在の空室率でも賃貸住宅経営は楽ではないところに、空室率が倍以上になれば、賃貸住宅経営が成り立たなくなるアパートやマンションが続出することが予想されます。特に深刻なのは巨額の借入金で賃貸住宅を経営している大家さんたちです。近年流行しているのが「サラリーマン大家」さんたちですが、彼らは融資限度額のギリギリまで借りて賃貸住宅に投資しています。
 かつてはアパート経営者といえば地主さんに決まっていたのですが、土地を持たないサラリーマンが土地と建物の両方を借入金で取得するのですから、満室経営でない限り借入金の返済が困難になります。総世帯数の減少は空室率を急速に上昇させますので、家賃や地価を下落させます。かつて不動産は安全で確実な投資先だったのですが、不動産は「負動産」に変わりつつあります。

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